脱スクラップ&ビルド_日本の住宅市場を変革

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プレミアのつく土地・建物資産価値を高めるためには?

プレハブ文化の終焉

脱スクラップ&ビルド

sisan01.jpg使い捨ての時代の終焉戦後、高度成長の時代を迎え、人々の最重要課題はまず住宅を確保することでした。しかし、資材や職人の不足、そして生活者の資金が不足していた当時、「まず質より量」を優先する政策を政府が推進。住宅不足の時代から住宅大量供給を果たしました。と同時に「使っては捨てる」使い捨て文化の始まりでもありました。日本の住宅にいたっては「築26年」で壊され、再建。わずか30年で「スクラップ&ビルド」が行われる住文化が定着しました。このフローに偏った「短サイクル・高価格住宅」は、土地を極度に商品化し、親、子、孫、3世代が30年ごとに新居を購入し、年収の6~10倍ものローンをカ背負うことになりました。
一方、欧米の住宅サイクル年数は、英国「141年」、米国「103年」、フランス「86年」、ドイツ「79年」と報告されており、約1世紀の間、住宅が「ストック」として機能しています。戦後の住宅政策については、欧米の場合は街づくりが主体で行われたといえます。
日本の住環境を今こそ、考えるときではないだろうか。

便利さばかりの追求、本当の豊かな生活とは?

皆さん、日本のGDPは、現在トップクラスの第2位のGDPから、ずるずると後退していき、現在世界第22位(一人当りのGDP)になっています。日本の市場が豊かだったため、世界から背を向け、世界のスタンダードを意識して来なかったという現実が一つあります。また、日本が他の先進国のような「豊かな社会への実感がない」「人生を享受できていない」原因は、一つに世代を超えた資産のストックができていないという理由があります。戦後の経済復興の時代、都市への人口集中による住宅不足を解消するため生まれたのが、公団型2DKスタイルが、住宅のある種のスタンダードとなりました。物質文化がもたらす便利さばかりを追求し、文化的な生活だと満足し、精神文化を疎かにしてきたように思う。経済性のみを優先してきて、今、改めて日本の精神文化を培っていく時期に来ている。住まいにおいても、「快適さとは何か」を見直す必要がある。もっと心の豊かさを感じられる暮らし――そういう方向に向かいたい。

今、古き日本の社会へ還るとき

江戸時代すでにエコな時代だったといわれています。輸入率が食料、エネルギー、建築資材すべて0%。また、傘・下駄・古着・鍋・灰・・・など資源を循環させて、食べ物を作ったり、ものを作ったり。持続可能な環境、生活があったといわれ理想的な循環型社会でした。
最近、過剰はよくないという文化が生まれつつありますが、もともと日本には節約を尊ぶ文化がありました。今、古き日本の良さを知り、戻る時が来ている。

今こそ良いものを残し引き継ぐ文化へ

世界の常識、グローバルスタンダードへ

sisan02.jpgイングランド・コッツウォルズの美しい街並みある日突然古い家があったはずなのにきれいになくなって、更地状態で売りに出されているのを目にすることがありませんか。そう、日本では家が売り買いされるというより土地が売り買いされて、購入した人は新しく家を建てる。これを建替えといいますが、その度に家がつぶされて、新しい家に変わっていく。だから日本の家は中古住宅での流通が少なく、そして寿命が短いのです。家がつぶされる理由は土地には価値があるけど、建物にはないからです。
住まい手だけが満足する家は住まい手が手放せば消滅します。一方、グローバルスタンダードである資産として価値の高い家は中古流通を繰り返して数百年も社会に役立ち、自然への負担を軽くし、そして住まい手自身にも永く住まうことによってローンの呪縛から解かれ、生活の負担を大幅に軽くさせます。家のよし悪しは家を取り巻く自然環境、コミュニティの性格、交通の便や教育環境などの社会条件によっても大きく左右されます。つまり、「箱」としての住宅の価値はさして意味を持たないということです。アメリカでは安全性と景観が家の値打ちを決める要素として重視されています。また、英国のリースホールドは、地主自身として、自らの不動産の資産価値を高め続けるようにしようとしていることが重要なのです。

美しいものが引き継がれていく

sisan04.jpg日本の平均住宅寿命およそ25年。25年という長さは、ちょうど世代交代の間隔に一致します。そして世代が交代すると、新しい主人は必ず自分の生活スタイルに合わせた家を求めます。そしてこの時に、家に「愛着がない、残すに値しない」と判断されるために家が建て替えられます。それではなぜ「愛着がない、残すに値しない」家になってしまうのでしょうか。現代の住宅の多くは、そのほとんどが新建材という人工物と規格化された既製品を組み合わせるだけでつくられています。そこには素材の味わいも、手仕事の味わいもありません。いたる所、合板やビニールクロスを貼り付けてできた家には、年月が経つほどに廃れるばかりです。建て替えてしまえと思われるのも当然です。長い時間を越えて生き残っていくもの、それは「美」ではないでしょうか。年月が経つほどに味わいが増す自然素材の部材、緑豊かで統一された美しい街並みだからこそ、何代にもわたって住み継がれていくのではないでしょうか。そこに住む家族と共に、美しく年を重ねてゆく家こそが素晴らしいと考えます。

資産形成の在り方を変える永く住まう家

sisan05.jpg人が生活する場所で、最も居る時間が長いのは「家」。そこに重点を置き、今後の家づくりを行わなければ、本当の意味で「心豊かなニッポン」は再生できないと考えます。アメリカを訪れた25年前、街並みの美しさに感動を覚えました。
日本の住宅は、新築して30年後には資産価値がゼロです。「壊せばいい。建て替えればいい。」と言わんばかりにスクラップ&ビルドを行い、ゴミを出し、そして同じ規模の住宅を建てる。これでは、資産価値にほど遠く、住宅ローンで生活は大変になるばかりです。現在の家づくりでは消耗品として使い捨ての時代に変わってしまいました。従って街そのものは価値が下がり資産としての価値観も失ってしまいます。今こそ100年・200年と住める家づくり、また環境をテーマに考えられた街並みが必要と考える時です。そしてそれが資産形成のあり方であると考えます。(土倉寿美久)


〜日本の住環境を変える、次世代へと引き継ぐ街並み計画〜
13年間を費やし、ついに“サンノゼの丘”が完成いたしました。この住宅地は、これまでの日本の従来型の団地ではなく、世界また未来に通じる、世界遺産に成り得る街づくりを目指しました。また、我々の目指す理想の街づくり、造成・住宅つくりを行うにあたって、我々と魂を同じくする住宅会社は日本にはなく、それならば我々独自の住宅会社を作ろうと10年前に(株)プロズジャパンを設立しました。こうして、土木・建築の技術を結集して、理想の高い街並みと住宅が完成いたしました。

ただ立地がいいから価値があるのではなく住環境のカタチによって資産形成されるのです